白狼、月に吠える

未開な山脈

眠くなる羊

頭蓋の芯を射止めた

矢の彫

飛び交う人間のエゴは

変わりそう?

相応に輪廻の業

 


天照さずとも

息吹よ

誰も見ずとも

 


一塊の肉片にして

昏がりを走る

白狼は月に吠え

何を想うのだろう

逆風は心地良いか

険悪か

相応も存在するかどうか

時代は巡るのではなく転がる石の様

彼は訴えていた 

争いの醜さを

醜さたる所以を

喉を枯らし

考えられる全てで

表現した

賛同した人達は

戦っている兵士より多くなり

遂に戦争は終わった

彼が朽ち果てた丘には

石碑と不戦の誓いの旗

平和に捧ぐ

 

戦時

青年は兵士だった

小さい頃は花火が好きだった

神が何柱かなんて

何の意味もないのだと知るのは

撃たれた胸を抑えるまで

青年の子供の名はガルフォード

戦争孤児で迫害を受け

国を追われた

生きる事を探していた道の途中で 

一冊の本を拾った

戦争を終わらせたガルフォードの伝記

同じ名だ

行こう

あの丘へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カイト

白い綿の様な種が舞っている

カイトを飛ばせば

気持ちは鳥の様

 


光景は遥か先

空想と幻の間

そうだ

この指を離せば

無くなってしまうけど

 


ありがとうバーニー

あの言葉が

今になって分かった気がするんだよ

また会えるよバーニー

このカイトが

どこか

遠くの国まで飛んだらいいな

 


黄色い花が花が咲く頃

僕も旅に出よう

手紙を書くよ

知らなかった事

知った数々を

 


後景は遙かになり

空想も幻も此処に

そうだ

この指はまだ先を

指している

息を深く吸い

 


ありがとうバーニー

あの言葉が今

こうして踏み出せた

日々になったんだよ

また逢えるよバーニー

あのカイトは

まだ僕に届かない

先へと

飛んでいるかも

牙式

天明

廃線

拝殿

怪獣

 


星へ

隠蔽

快晴

攻撃性

 


愛とは視えぬ旅の途中で

視える事象なら

 


私には解る

 


紅い翠星の様な光が

衝突音と共に破裂して

 


眼球の深層から

廻る血液に似て

 


燃えるが如く

 


其れは

ガルフォードの丘 改

小夜なら戦争は終わる事がない

それならば1人残らず消えるまで

殺せよと放った21gの弾は

君の大切な人の頭を

吹き飛ばす

 

神が何柱なのか知らない

戻せよと胸を抑える兵士と

花火を観て綺麗だと言った少年の

いつもぼくらは結晶な筈さ

 

ガルフォードの丘に花が咲き

赤と黒の旗が並べば

誰かが其処に絵をかけば

それはとても美しい一色が

 

数ある言葉の一つ

数ある人種の一人でも

限りない鼓動

魂の

叫びや正義や

恐れや道徳や

放光や歓声を

とある1人が

 

ガルフォードの丘に花は散り

いつかの歌で今を想うよ

小さな掌の中に

それはとても美しい実が

 

遠くの方で咲いたあなたは花だった

私は立ち止まったカカシだ

今を何故踏みしめられたか

闇を幾千と超えてきたからではないか

私には進む事が全てなんだ

ずっとあなたに会いたかった

苦しみを喰らい

痛みを鼓動だと苦虫を噛み砕いた

孤独や劣等や偏見の目を潰して踏みつけた

それでも前へ進んだと言えただろうか

しかし

血を流して争うなど私には出来ない

優しさで涙を流せる人になりたい

哀しみに暮れる人に肩を叩いていい

雑草や泥沼を這い蹲り

あなたはその中で咲いた事を知った時

私もそうでありたいと願った

戦争は私と私の中だけで殺し合えばいい

此の丘に立った時

足は翼の様に思えた

やっとあなたを知れた

蹴落とされ恨まれトラウマも消えない

何度でも

ねじ伏られても

闇を握り潰したその時には

必ず光は射す

見たことがない

まだ先へ進め

 

 

フォーマルハウト

宙の線路を歩む時

スピカとハダル、ウェズンの歌

忘れよう

もう昔の事だから

思うと余計に思い出す

 

宙の遠路を終えた時

スピカとハダル、ウェズンの歌

戻って来たよ

もう今の僕なら

音が鳴らせる

 

地上にあった花が

もう一度咲いた時

その花は同じ花で

あるのでしょうか?

 

この旅の終わりに

愛があって

何光年先に

同じ僕等が出会って

それは続きで同じでしょうか?

 

僕は

 

宙を終え

少しでも君に近づけただろうか

 

星座を描いた人は

レグルスの隣に並べた

フォーマルハウト

 

今の僕は

少しでも君に近づけたでしょうか

今の僕は

君に近づけたでしょうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スケアクロウCメロDサビ

忘れてしまう事が多くなった

 

歌も飛んでしまって

 

忘れてしまう事も忘れてしまった時

 

僕は強くなろうと必死に藻搔いていたんだろう

 

向い風と思っていた事は吸い込んだ呼吸の音で

 

頭は静かな記憶に変換したんだ

 

それでも0とに思えたら

 

どれだけ楽になれただろう

 

向い風と思っていた事は飲み込んだ感情や言葉

 

もし君が傷ついているなら

 

それは君が優しいからだ

 

スケアクロウは飛んでいける

 

重さや痛みを誇っていい