生きるという事

ずっと大人になっても

生きるという事が解らないままだった

どうせいつか居なくなる

それなら楽しんでみたい

楽しむにもそれ以上の苦労があると解った

楽しかった分

また苦労するのだなと

楽しんでいる時に思う様になった

生きている事は

生きるという事は

自分の中で楽しくなくなっていた

まだ愛があった頃には

この人の為にとか

投げ売りではあっても

命のやり処があった

音楽にも

それを全部同じ様に括ってしまった時

何も無いというか

全部捨ててしまったのだと解った

そして1人になって

生きるという事は

誰かに出会って

知ってもらって

意味があるのではと思った

その意味さえ捨ててしまった自分に

最近転機があった

死んでしまうかもしれないという事

この何年間で

何も出来なかったけど

出来る事からやってみようと思った

そしたら

生きるという事は

どうしようもなく美しいと感じた

何がとかではなく

形でもなく

 それは美しいのだ

漠然という言葉すら似合わぬ位

 終わるのが怖いとか苦しいとかで

泣きはしない

唯、夜空を観て

煙草を吸っているだけなのに

生きるという事は

自分の全てなのだなと

解って

 泣いてしまうのだ