永い様で

少し前の事。背中を押されても、とても動く事は出来ず、只々絶望の中で時間の過ぎるのを待った。好きなものは嫌いになり嫌いなものは見ない様にした。人を信用しない様に愛さないようにしようと思ってたけど、勝手にそうなっていた。けれど、仕事はしないと生活出来ないしこれ以上に下を向かない様に只管に無感情に。
やがて、少しづつだけど視界は平坦になり、吉祥寺はとても住みやすい場所になった。ギターを弾くと哀しい事を思い出していたけど、もう大丈夫だ。
月を観て思い出してと森田童子は歌ってたけど、あれはハーロックの名言ばりに残酷性があった。あれはオススメしないなぁ。
絵を描いたり写真を撮ったりしていたけど、人はいなかったし描かなかった。
思いもよらない場所に思いもよらない事は人生に良くある。そんなマグノリアの様な事はフィクションだと思っていた。いきなりスイッチが入るというか変形する感じはもうずっとなかった。それは現実に対して現実にやってくるもので、そんな簡単な事が全く解らなかった。その人には感謝しきれない。
感謝を返せるだけ返したら、もう一度人を愛せるのではと。
そんなクソみたいな話しでした。